●取組のポイント
「島田大祭」や「大井川鐵道 SLフェスタ」、そして「静岡県民の日を
中心とした8月」に合わせた家族と地域の時間づくりの推進
• 地域資源である「島田大祭」「大井川鐵道 SLフェスタ」、そして「静岡県民の日を中心 とした8月」等、多彩な場面を活用して年次有給休暇取得、家族と地域の時間づくりを進 める
1.取組のきっかけと今までの取組内容
(1)取組のきっかけ
• 「島田大祭(帯まつり)」は 10 月中旬に開催されていることから、10 月の連休に合わせて「大
井川鐵道」を活用した「SLフェスタ」を平成 22 ~ 25 年度に開催した。なお、平成 22 年度 には国土交通省観光庁の「家族の時間づくりプロジェクト」に参画した。
• 平成 24 年度は 10 月 5 日(金)を、平成 25 年度には 10 月 11 日(金)を「家族と地域の 時間づくりの日」と定め、市内の幼稚園と市立 の小中学校を休業日とするとともに、住民の親 子が触れ合える事業として、「SL フェスタ」で 「SL 列車無料乗車体験」等を実施した。
• 上記の取組を背景に、平成 25 ~ 27 年度には 厚生労働省の「地域の特性を活かした休暇取得 促進のための環境整備事業」に参加し、年次有 給休暇の取得促進を図る活動に取組んだ。
• 平成 25 年度は、「島田大祭」や「大井川鐵道 SL フェスタ」が開催される 10 月 11 日を年 次有給休暇取得の重点実施日と位置づけて、市 町及び推進会議との連携を図り周知・啓発を 行った。
• 平成 26・27 年度においては、静岡県民の日 (8 月 21 日)のある 8 月を当地域における「家 族と地域の時間づくり推進月間」と定め、市町 及び関係機関と連携し周知・啓発を行った。
(2)取組内容
• 平成 25 年度は「島田大祭」や「大井川鐵道 SL フェスタ」が開催される 10 月 11 日を重点実施日、 また平成 26・27 年度では県民の日(8 月 21 日)を重点実施日、8 月を重点実施期間として、 企業や住民を対象に年次有給休暇の取得を促進する働きかけを実施した。
●連絡会議の開催・検討実施
• 地域の情報発信を主な事業とする NPO 法人が事務局となり、行政機関のほか関係団体、地元企 業をメンバーとする連絡会議を開催して、年次有給休暇取得促進の方策等を検討した。
●年次有給休暇取得促進策の周知・啓発、事業場訪問による働きかけ
• ポスター、リーフレット、地元情報誌、インターネット、FM 放送等の多彩なメディアを活用し て周知・啓発を実施した。
• 労働管理の専門家が事業場を直接訪問して、年次有給休暇取得促進に向けて働きかけを行った。
29.3
22.5
69.0
77.5
1.7
0.0 0% 20% 40% 60% 80% 100%
27年度(N=116)
26年度(N=120)
県民の日及び8月の期間での休暇取得促進の取組状況 (事業場向けアンケート)
行った 行っていない その他
24.2
33.3
3.0
15.2
48.5
9.1 7.7
30.8
11.5
19.2
46.2
0.0
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
事業所が休業になった
全従業員に年次有給休暇取得を奨励した
小中学生以下の子供がいる従業員に年次有給休暇の取得 を奨励した
年休取得年休取得希望者に可能な範囲で休暇を付与した
周知のみで通常どおりの営業となった
その他
県民の日及び8月の期間での休暇取得促進の具体的な取組内容 (事業場向けアンケート、複数回答)
27年度(N=33)
26年度(N=26)
●全体を通じて
• 島田市の場合、零細企業も多く、大企業等と異なり、年次有給休暇がなかなか取りづらい面がある。 しかし、そうした中でも「島田大祭」や「大井川鐵道 SLフェスタ」等を活かした取組を通じて、 年次有給休暇取得の必要性の意識づけはできたと考えている。
●アンケート調査結果から
• 平成 26・27 年度の事業場向けアンケートでは、8 月 21 日の県民の日及び 8 月の重点実施期 間に何らかの休暇取得促進の取組を実施した事業場は、平成 26 年度の 22.5%から平成 27 年 度では 29.3%に増加した。
• 最も多かった取組は、「全従業員に年休の取得を奨励した」を 3 割以上の事業所で取組んだ。 また、平成 27 年度では、「事業所が休業になった」事業所が 24.2%になった。
10.6 4.2 1.7 0.4 4.4 2.3 0.2 0.8 1.2 0.0 0.0 0.2 78.8 90.3 1.2 1.3 1.7 0.6 0% 20% 40% 60% 80% 100%
27年度(N=406)
26年度(N=528)
県民の日(8月21日)の年次有給休暇の取得状況(従業員向けアンケート)
年次有給休暇を取得した 勤務予定日を振り替えて休暇を取った もともと勤務の予定はなかった 業務の都合上、会社が休業であった 半日休暇等を利用し、仕事の時間を短くした 夏休みに合わせて、会社も休業となった 通常通り仕事をした その他
無回答
80.4 39.3 16.1 18.8 5.4 10.7 8.9 2.2 74.6 43.9 17.5 27.2 5.3 5.3 15.8 0.0
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90%
従業員の心身の健康に繋がる
従業員のモチベーションが向上する
社内の雰囲気が良くなる
仕事の効率が上がる
社内の人間関係が良くなる
優秀な人材が集まる
特にメリットを感じられない
その他
従業員が年次有給休暇を取得することのメリット (事業場向けアンケート、複数回答)
27年度(N=112)
26年度(N=114)
• 従業員向けアンケートでは、8 月 21 日の県民の日に年次有給休暇を取得した従業員は平成 26 年度から増加して、平成 27 年度では 10.6%であった。「通常通り仕事をした」と回答した従業 員は平成 26 年度の 90.3%から減少して、平成 27 年度では 78.8%となった。
3.今後の課題
• 地方の一自治体だけの取組では、効果も限定的になる。島田市の場合、勤務場所が市内ではなく 近隣の自治体である住民も多く、親が他の自治体に働きに行っている家庭では、年次有給休暇取 得の促進を進めても、子どもだけが家に残されてしまうといった状況が生じかねない。そのよう な状況を避けるためにも、年次有給休暇取得促進の取組は、少なくとも生活圏単位、あるいは近 隣の自治体を含めた広域で取組む必要がある。
• 行政だけの年次有給休暇取得促進では広がりに限りがある。より広がりを持たせるためには、行 政の働きかけによって企業や町内会等も巻き込む、協働した取組にしていくことも重要である。
• 年次有給休暇取得促進のためには、例えば休暇時に親と子ども一緒に過ごせるような場所やイベ ント等の整備といった、受け皿作りも必要である。
4.平成28年度以降の取組
• 平成 28 年度以降、島田市では男女共同参画事業の一環として、地元企業や市民を対象にワーク・ ライフ・バランスの推進に関する講座を行っている。
• 川根本町では、平成 29 年度から女性活躍先進自治体である静岡県吉田町と連携して、職場にお ける働きやすい環境整備を促す企業向けシンポジウムの開催を予定しており、ワーク・ライフ・ バランスの推進を図ることとしている。
【事例照会先】
島田市 地域生活部 協働推進課
〒 427-8501 静岡県島田市中央町 1 番の1 直通電話:0547-36-7402 URL : https://www.city.shimada.shizuoka.jp/